人工膝関節置換術(TKA)でのオーダーメイド骨切りガイド導入について

人工膝関節置換術(TKA)は、すりへった軟骨と骨を5〜10mmほど削り、その部分に人工関節を設置する手術です。
人工関節は、O脚やX脚に変形した下肢を矯正し、バランスを取りながら正しい位置に設置しなければなりません。解剖学的に正確な設置が安定した長期成績につながります。
欧米では、数年前から患者さまそれぞれの骨の形態にあった、オーダーメイドの骨切りガイドを作製する方法があり、近年さかんに行われています。
このオーダーメイド骨切りガイドは、患者さまのCTもしくはMRI画像を術前に撮影し、画像データを海外の骨切りガイドを作成する企業に転送して作製されます。海外での作製となるため、手術まで約5週間の準備期間が必要となります。骨切りガイドは、主治医が患者さま個々の骨形態を詳細に把握し、最適と思われる骨切り位置を再現できるように作製いたします。日本では2013年1月から本方法が保険適応となりました。骨切りガイド作製にかかる患者さまの追加費用負担はありません。

CT・MRI画像からガイド作製を指示""

患者さまのCTまたはMRI画像を基に、バランスを見ながらガイド作製の指示を出します。

骨切りガイド横 骨切りガイド正面

患者さまそれぞれの骨形態にあったオーダーメイドの骨切りガイドが完成し、手術で使用されます。

現時点でも高い精度で人工関節を設置していると考えていますが、このオーダーメイド骨切りガイドにより更なる精度向上が期待できるのか、また日本人においても欧米人と同程度の精度があるかの評価はこれから行っていかなければなりません。しかしながら大がかりな手術ナビゲーションシステムと同等の精度が得られる可能性を秘めた新たな方法であると考えられます。
当院では、従来法と並行して本方法による手術を取り入れていきます。詳細については、主治医にお尋ねください。