反復性肩関節前方脱臼

症状

スポーツや交通事故で肩を下にして転倒したり、手を突いたりして初回の脱臼を受傷します。
多くの場合、初回脱臼直後から適切な固定を3〜4週間行うことにより完治しますが、修復が不十分だったり適切な固定がなされないと、脱臼を繰り返すようになります。

治療方法

装具療法

初回脱臼の場合は装具にて肩関節を3〜4週間固定します。

理学療法(リハビリ)

固定期間が終了したらリハビリを開始します。

外科療法

上記の治療で改善せず、反復的に脱臼をくり返す方に対しては手術を行う場合もあります。


肩関節鏡視下手術

TR-03-06-img01.jpg関節内に生理食塩水を注入し、肩関節の周囲に1〜2cmの小さな穴を空けます。その穴から細い筒状の内視鏡や手術器具を挿入します。関節内の様子はテレビモニターで映し出され、術者はこれを見ながら細い専用器械を使用して処置を行います。
関節鏡下にて、損傷して骨から剥がれた関節唇を元の位置に戻して縫合します。この際、糸のついた特殊なアンカーを数個、骨に打ち込んで固定します。

TR-03-06-img04.jpgTR-03-06-img03.jpg手術後は?/肩関節鏡視下手術

手術後は?

術後は、着脱可能で衣服の上からつける装具で3週間程、肩を固定します。個人差がありますが、術後1〜2ヶ月で日常生活には不自由がなくなり、3ヶ月で軽いスポーツ、6ヶ月で大抵のスポーツ復帰が可能となります。ただし、ハイレベルでのスポーツ活動では、不自由を感じなくなるまでに最低でも術後1年ぐらいを要します。


手術法 手術時間 傷跡 入院期間 スポーツ復帰
制動術 約1時間 約5mm×3ケ所 術後3〜5日 約3〜6ヵ月
メリットとリスク

メリットは、手術跡が目立たなく、正常な組織を損傷しないため、術後の可動域制限が少ないことです。よって、高いスポーツ復帰率を実現しています。リスクとしては、不十分なリハビリテーションは、関節拘縮の原因となります。また1割程度の再脱臼の可能性もあります。